●審査委員
委員長
三善 晃
作曲家
委員
金 昌国
東京芸術大学
教授
(50音順)
澤 和樹
東京芸術大学
教授
四方 恭子
元ケルン放送交響楽団
第1コンサートマスター
原田 幸一郎
桐朋学園大学
教授
堀 正文
NHK交響楽団
ソロ・コンサートマスター
安永 徹
ベルリンフィルハーモニー
第1コンサートマスター
管弦楽団
●名器への願いは演奏家の資質
審査委員長 三善 晃
ストラディヴァリウスは、どんなに離れた場所で聴く弱音も耳元でささやき、他のバイオリンとの違いは目をつぶっていても分かります。その違いに気付いて、よりよい楽器を求めようとすること、そのことが実は優れた演奏家の条件だと思います。
そのうえ、優れた楽器は、それを弾く演奏家を育てもするのです。どんな楽器でも、自分の腕さえよければ、音楽表現はできる、と考えているうちは、本当の演奏家ではない、といえるでしょう。
しかし、世界に数限りある名器となれば、それを求めることは至難の業と申さざるをえません。才能と未来をもつ若い演奏家に、天下の名器ストラディヴァリウスを貸与する「フォーバルスカラシップ」の内容と、それに賛同して長年愛用してきた名器「レインヴィル」を提供なさるブレイニン先生の決意とご好意に、深い尊敬を覚えずにいられません。
また、このスカラシップの規定が、「応募者の国籍を問わない」とされていることも大事だと思います。より多くの日本の聴衆に名器の響きを、という願いはあるものの、この規定には国際社会への貢献の姿勢があります。日本から世界へ、才能の成熟と至宝の響きが水紋のように拡がってゆくことを願っています。
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